闇金 vs ニート【裁判所はどちらに微笑むか】

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弁護士 林孝匡

弁護士 林孝匡

1)お役立ち法律コラム、2)法律ニュース、3)筋トレ記事、4)笑えたネタなどを書きます。オモシロおかしく伝えることをモットーにしています。論理的な筋トレに目覚めたので、筋トレ記事では、細マッチョになりたい男性に向けて私の経験を伝えます。

【3分で読めます(この物語はフィクションです)】
どうも、ネオ弁護士の林です。難しい法律の話を、ちょっとした物語にしました。

闇金に立ち向かった一人の男の話

この物語は、どうしようもないクズのマサオ君が、闇金に立ち向かった話です。
マサオ君は、闇金に勝てるのか? 法律的にはどうなのか?
どうぞご覧ください。

闇金との出会い

ニートのマサオ君はパチンコでお金をすり、とぼとぼと道を歩いていました。
「あと3万円あればフィーバーするはずなんだ!」と天に向かって叫んでいました。
3万円どころか、生活するお金もありません。無計画のバカなのです。
でも、マサオ君に貸してくれる大手消費者金融は、もうありません。
アコム・レイク・プロミス・アイフルなどなど、すべて限度額いっぱいで借りているからです。

マサオ君が信号待ちで呆然としていると、すぐ横の電柱の張り紙に「ニコニコローン〜どなたにでも融資します〜」と書かれていました。
「・・・怪しすぎる。。やめておこう」などと考えるマサオ君ではありません。
張り紙を見て0.8秒後には「ウッヒョー!」と電話をかけていました。
「3万円かしてください!」・・・・地獄の始まりですよね。利息は一体いくらなのでしょうか。

10分後、ニコニコローンなのに、全然ニコニコしていない怖いお兄さん2人が現れました。
蝶野正洋と安岡力也のような男でした。

2人の男はマサオ君に「利息は10日で1割だ」と言いました。全然ニコニコしていない顔で。
マサオ君は、生活するお金も必要だったので50万円を借りました。
男はマサオ君に「10日後に利息の5万円をもらいにくる」といい、その場を去りました。全然ニコニコしていない顔で。

マサオの雲隠れ

50万円の使い途ですが、節約して生活すれば4ヶ月くらいは生きれますが、このマサオ君、バカなのです。
なんと、その日のうちにギャンブルと夜の街ですってしまいました。
「この世は刹那じゃー!」と叫びながら夜の街の路上でグースカ寝ました。

さて、10日後。利息の5万円を払わなければなりません。
ニコニコローンは、マサオ君に電話をかけましたが、マサオ君はクズなので全て無視しました。
どれだけ電話をかけても出ないマサオ君にニコニコローンは激怒し、マサオ君のアパートに押しかけました。
すると、アパートはもぬけの殻で、マサオ君は行方をくらましていました。
「さすらいのクズ」なのです。

闇金の執念

闇金からすれば、借金野郎が逃げることなど日常茶飯事なので、驚きもしません。
ニコニコローンは独自の調査網を駆使してマサオ君の捜索を開始しました。

しかし、マサオ君は「さすらいのクズ」という称号があるだけあって、ニコニコローンは、なかなかマサオ君の居場所を突き止めることができず、日々だけが過ぎていきました。
ニコニコローンとしても、借金を踏み倒されることだけは避けなければなりません。メンツにかかわるからです。
マサオ君は「おれ、ニコニコ踏み倒したで」と自慢するに決まってるのです。そんな奴を野放しにするわけにはいきません。

そして、1年後、ニコニコローンの執念で、マサオ君の居場所をつきとめました。

民事訴訟へ

しかし、手荒なことをすると逮捕されるおそれがあります。闇金に対する世間の風は厳しいのです。
そこで、ニコニコは万全を期し、正式に民事訴訟を起こして50万円の返還を請求しました。
ニコニコローンは、裁判所では「ニコニコ」しています。裁判官の心証を良くするためです。

裁判が進められ、ついに判決の日を迎えました。
さて、マサオ君はいくら支払わなければならないでしょうか?

① 0円

② 50万円  (元本)


③ 52万5000円(元本+法定利息)


④ 75万   (元本+制裁的賠償)

マサオ君はクズなので、④の制裁的賠償を支払わせたい気がします。
しかし、闇金で違法なので、裁判となれば③の法定利息で止まるのかなーって感じもします。

 

判決!

①です。0円です。
50万円をかりて1銭も返していないのに、マサオ君はニコニコローンに1銭も支払わなくもよいのです。

なぜなら、最高裁判所が「法外な金利には、元本の返済さえも不要」と判決を出しているからです(平成20年6月10日判決)。
闇金に対しては司法は厳しい姿勢です。しかし、借りたお金を返さなくてもよい、って思い切った判決です。

勝者、マサオ君!
 

※ ただし、命の保証はしません ※

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