【違法な下剋上】部下からの嫌がらせがパワハラになるケース【2つ】

上司

部下から嫌がらせされてます。パワハラにならないのかね

かなり精神的に参っておられますね。
パワハラになるケースは、あります。

こんにちは。
弁護士の林 孝匡です(プロフィール

この記事では、

この記事の内容

部下からの嫌がらせがパワハラになるケース〈2つ〉

を解説します。

部下

マジですか!パワハラって上司から部下にするものでしょ!

違うんです。

部下から上司への嫌がらせ
パワハラになるケースがあるんです。
パワハラ防止法&厚生労働省の指針に
明記されましたから(2020年)

部下

え!無能な上司がいるんで、みんなでシカトしてるんですが、これは大丈夫ですか?

アウツ!
パワハラです。

ざっくり例えます。

以下の2つは、
部下から上司への嫌がらせであっても、
パワハラにあたります。

・部下が上司より豊富な知識を持ってて、上司に協力しない
・みんなで上司をいじめる、無視する

詳しく解説します。

タップできる目次

パワハラになる2つのケース

部下が豊富な知識を持ってて、
上司に協力しない

部下

チャットのカンタンな操作も分からないんですか。ったく

みたいなことを上司に執拗に言って
非協力的な態度をとると、
パワハラになる可能性大です。

なぜなら、
パワハラの3要件に当てはまるからです。

少しカタくなりますが、パワハラの定義を。

以下の3つをすべて満たせば、
パワハラになります。

パワハラの3要件
  1. 優越的な関係を背景とした言動
  2. 業務上必要かつ相当な範囲を超えている
  3. 労働者の就業環境が害されてる

    パワハラ防止法30条の2・厚生労働省指針2(1)

で、

部下

チャットのカンタンな操作も分からないんですか。ったく

という部下の発言は
パワハラ3要件を満たすんです。
順番に見ていきますね。

要件1

〈部下が上司より豊富な知識や経験を持っている場合〉は、
部下が上司よりパワーを持ってることになります。

正式には、

・同僚または部下による言動で、当該言動を行う者(部下)が業務上必要な知識や豊富な経験を有しており、当該者(部下)の協力を得なければ業務の円滑な遂行を行うことが困難であるもの
参照:厚生労働省指針2(1)

部下

チャットのカンタンな操作も分からないんですか。ったく

という発言は、まさにコレにあたります。
なので〈1. 優越的な関係を背景とした言動〉にあたります。

要件2・3

そして、
部下の発言が頻繁になされている場合は、
✓ 2. 業務上必要かつ相当な範囲を超えている
の要件を満たします。

さらに、
上司の業務に支障が生じている場合は、
✓ 3. 労働者の就業環境が害されてる
の要件も満たします。

ーーーー

なので、

部下

チャットのカンタンな操作も分からないんですか。ったく

という発言も、
パワハラになる可能性があります。

テクニカルハラスメント

最近は、
テクニカルハラスメントが問題になってますね。部下の方がITに詳しいケースが増えてますので

パワハラの基礎知識はコチラをどうぞ
網羅的に解説しています
【パワハラされてる人!必見】パワハラ防止法の定義を解説|裁判例あり

みんなで無視する・いじめる

部下

みんなで課長の指示を無視しようぜ

みたいなことをやっちゃうと、
パワハラになる可能性大です。

パワハラの3要件をすべて満たすからです。

パワハラの3要件
  1. 優越的な関係を背景とした言動
  2. 業務上必要かつ相当な範囲を超えている
  3. 労働者の就業環境が害されてる

    パワハラ防止法30条の2・厚生労働省指針2(1)

要件1

部下が複数人で結託する場合は、
〈1. 優越的な関係を背景とした言動〉
の要件を満たすんです。

厚生労働省が言ってます。

同僚または部下からの集団による行為で、これに抵抗又は拒絶することが困難であるもの
参照:厚生労働省指針2(4)

要件2・3

で、部下が結託して上司を無視することは、
✓ 2. 業務上必要かつ相当な範囲を超えている
の要件も満たしますし、

✓ 3. 労働者の就業環境が害されてる
の要件も満たします。

ーーー

なので、

部下

みんなで課長の指示を無視しようぜ

をやってしまうと、
パワハラになる可能性大です。


イジメはパワハラです(誰から、誰に対しても)
↓ 女性のイジメは陰湿です。会社のクソっぷりも凄まじい
【裁判事例】詐欺っぽいサプリ会社でパワハラ|荷物まとめて出てけ!

ーーーーー

まとめると、
部下から上司への嫌がらせは、
以下の2つがパワハラになります。

・部下が上司より豊富な知識を持っているのに、上司に協力しない
・複数人で上司をいじめる、無視する

パワハラになるか微妙なケース

一方、
パワハラになるか微妙なケースもあります。

上司に命令に従わない部下  

部下

仕事なんて
テキトーテキトー

これは、
ただの業務命令違反ですね。
パワハラというお話ではありません。

しかし、
部下が結託して上司の命令に従わない場合は、
パワハラになる可能性があります。

上で述べた

部下

みんなで課長の指示を無視しようぜ

コレならパワハラになる可能性大です。

上司への誹謗中傷・暴言  

・他の社員がいる前で、上司を無能よばわりする
・事実無根なのに「○○部長にパワハラされてる!」と言い回る

これらは、名誉毀損になるかの問題ですね。
パワハラではありません。
名誉毀損にあたれば、損害賠償請求できます(民法709条)

これも、
部下が結託して上司を誹謗中傷してる場合は、
パワハラになる可能性が大です。   

何ができるか

部下からのパワハラを止めたい

証拠あつめ

まずは証拠を集めましょう。
コチラの記事をどうぞ。
訴えるときだけでなく、
外部機関に相談するときも必要です。
【証拠9選】パワハラ上司&会社を訴えるために【ゼッタイ必要】

会社に相談

で、次は会社に相談しましょう。

上司

部下から嫌がらせされてます。パワハラ防止法・厚労省指針のパワハラ3要件にあたります。職場環境の改善をお願いします

ここまで論理を組み立てて伝えれば
パーフェクトです。
この記事をさかのぼって読んで、
パワハラ3要件を理解してください。

外部機関に相談

会社に相談してもラチがあかなければ、
労働局に相談しましょう。
相談無料、解決依頼も無料です。

あなたが労働局に申し入れると、
部下からのパワハラがあったか
会社の対応がどうだったか
を調査してくれます。

労働局

これは、イカンな

と認めてくれれば、
会社に指導してくれます。
※ 正式用語は【助言・指導】という手続き

もし、会社が指導に従わなければ、
労働局が会社を呼び出してくれます。
〈改善できませんか?〉と導いてくれます。
※ 正式用語は【あっせん】という手続き

詳しくはコチラの記事をどうぞ
部下からパワハラを受けている場合でも参考になります
【4つの相談先】上司からパワハラを受けたらどこに相談すればいい?

部下と会社に損害賠償請求したい

部下からのパワハラで精神的苦痛を受けた場合、
部下に損害賠償請求ができます。

会社に相談したのに何の対応もしてくれなかった場合、
会社に対しても損害賠償請求できる可能性があります
※ 職場環境配慮義務違反
 労働契約法5条
 使用者は、労働契約に伴い、労働者がその生命、身体等の安全を確保しつつ労働することができるよう、必要な配慮をするものとする

損害賠償請求する場合も、証拠が命です。

証拠がなければ、裁判官は冷徹です。

裁判官

証拠がないから、請求みとめられないっス

上司

う・・・うそん

です。
なので証拠、集めて下さいね。
【証拠9選】パワハラ上司&会社を訴えるために【ゼッタイ必要】

今回は
部下から上司への嫌がらせパワハラになるケースを解説しました。

・部下が上司より豊富な知識を持っているのに、上司に協力しない
・複数人で上司をいじめる、無視する

これからも、分かりやすく解説していきます。

お役に立ったらシェアお願いします
タップできる目次
閉じる